(渋谷事務所まとめ)
中国地方の食中毒状況について調べてみました。
年度別推移
年号が令和に入ってからの5年間についてです。(H31含む)
データの出典は中国5県の生活衛生課HPからになります。
中国5県の令和元年~令和5年の食中毒の報告は全部で224件ありました。
令和2年~3年に見られる食中毒件数の減少は新型コロナに伴う緊急事態宣言が出され、消費者の外食が減少した影響の様です。
令和2年の法改正により、全ての店舗でHACCP採用が義務化された効果が、今後どのように現れてくるかその推移に期待するところです。
県別の発生原因
ところで、報告の内、最も多いのが魚介類に付着したアニサキスで、51件(22%)です。
とりわけ、鳥取県は全報告47件のうち25件(53%)を占め、そのなかでも令和4年度は全てがアニサキスとなっていました。
対策はいまのところ、加熱、冷凍、除去のいずれかを徹底するしかありません。
次いで多いのがノロウイルスです。45件あり全体の20%になります。
発生に季節性があるか、令和元~5年の中国5県の発生状況について調べてみました。
5県のノロウイルス月別発生状況
発生が集中する冬場は、特に従業員の健康状態の管理が重要であることが分かります。
3番目に多いのはカンピロバクターで、これは鶏肉などに多いとされ、熱処理のコントロールが重要です。
ふぐに起因するテトロドトキシンも報告に地域性があり、広島11件、島根・山口・岡山が3件となっています。
テトロドトキシンについては発生が家庭内での調理によるものが多く、注意が必要です。
以上の状況を見ると食品衛生に携わる我々関係者の攻めどころが見えてくるのではないでしょうか。
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